わが子にピアノを習わせたい!教室の選び方~教室の種類と選ぶ基準をご紹介~
前回記事ではピアノを習うメリットデメリットをご紹介しました。
今回は、ピアノ教室の選び方についてです。
【 ↓ 前回記事 】
ピアノ教室選びは、子どもがピアノを続けられるか否かの超重要ポイントです。
ピアノ教室によって、練習の進み方・指導方針(幼児期の土台にどのような教材を使うかなど)・対象とする年齢層など大きく異なります。
ピアノは毎日の練習の積み重ねが必要な特殊な習い事であるため、
【親子のピアノに対する方針】と【教室の方針・雰囲気】が合わないと、通うことが苦痛になってしまうこともあります。
事実、私は娘を習わせるにあたり、教室の調査不足から1度失敗しました。
そのため、次こそは失敗できない!ずっと通える教室を選ばなければ!と真剣になって調べた経緯があります。
初めての教室選びだと、どのような教室を選べばいいのか判断がなかなかつかないところもあると思います。
この記事では
- 娘のピアノ教室を選ぶにあたって私が調べたこと
- 私自身が習っていたピアノ教室の様子
- 周囲のピアノを習っているお友達の様子など
を参考にしながら実体験に基づく生の声として【ピアノ教室を選ぶときはここに気を付けた!】ということをお伝えしたいと思います。
お子さまのピアノ教室選びに迷われている方にとって少しでもご参考になれば幸いです。
ピアノ教室を選ぶ基準
規模・年齢層
ピアノ教室によって規模はまちまちです。
大手の音楽教室であれば、1つの教室だけでも何十人、何百人という規模になるでしょうし、10人程度の生徒さんを対象にしている個人教室もあります。
教室の規模の大きさは、
- 発表会の有無
- レッスン日の融通が利くか(生徒数が多すぎると急な休みの振替えなどしにくい)
- 子どものモチベーション(ゆったり自分のペースを好むか、お友達と競争するのを好むか)
などに影響するため、重要な基準です。
また、対象としている年齢層も教室により異なります。
子どもを中心に教えている教室か、大人も多く受け入れている教室か。
お子さんの教室を探されている場合には、圧倒的に子どもの生徒さんが多い教室を選ばれることをお勧めします。
子ども中心に教えている教室であれば、子どもへの教え方ノウハウや教材が豊富であることが期待できるからです。
また、【子どもは何歳から受け入れているか】と【現在何歳までのお子さんが通われているか】という点も、先生にお尋ねされてみるといいかと思います。
年少さんで入れようと思ったら「うちは年中さんからしか受けれていません」という教室もありますし、
子どもの最長年齢が低年齢(中学生が居ないなど)だと、長続きできない教室なのかな?という視点でも見ることができます。
発表会の有無
発表会は、子どものピアノレッスン生活で大きな区切りです。
「1つの曲を、3、4か月かけてじっくり極める」という経験は、幼少期~小学校低学年期では普段行われないものです。
毎日のレッスンが単調になってきたとき、
「発表会でこの曲をみんなの前で弾く」ということが大きなモチベーションになり、練習にもメリハリがついてきます。
また、「こんなに多くの人の前で弾ききれた」という成功体験は、ピアノ人生のみならず今後の生活において子どもの大きな自信になることでしょう。
ただし、
- 大勢の人前で弾くので中途半端な仕上げ方はできない
- 発表会直前は、親もレッスンに力が入る
というストレスもあります。
そうすると、発表会前なのに仕上がっておらず親も子どももイライラ…なんてこともないとは言い切れません。
お子さんの性格や、ご両親のピアノ方針によっては
発表会がないほうがいいわ、というのも1つの選択肢だと思います。
コンクールへの参加
昔はピアノ教室に通っていても「コンクール」を意識した練習はされない教室が多かった印象ですが、現在はピアノ人口(=子ども人口)が減ってきたせいなのか、コンクールを全体的に勧める教室も多くみられるようになってきたように思います。
コンクールに出るとなると、発表会以上の練習が必要になります。
また、「審査員が評価する弾き方」という視点での指導がなされるため、どうしても形にとらわれた練習方法になると思われます。
私も、コンクールとはなんぞやということが分かっていないのに
娘が最初に通った教室で、進められるままにコンクールに参加しましたが、
毎日の練習と直前の緊張・ストレスで
親子ともに
「むり・・」
という心境になりました。
その教室はコンクールに出ることを基本としていたので、
方針が合わないと判断し1年足らずで教室を変えることとなりました。
そんな失敗経験からお伝えしたいことは、他の情報サイトなどではあまり触れられていませんが
先生がコンクールを推進される方かどうか
ということも、念のためお聞きになられた方がいいかと思います。
先生にコンクール出ようといわれても断れば良いだけだとは思うんですが…先生と生徒も人間関係なので中々そのコミュニケーションがうまくいかない場合もあります
先生との相性
ピアノ教室の先生は様々です。
【子どもに慣れている先生】
ご自身にお子さんがいらっしゃったり、お子さんの生徒さんが多かったりすると
子どもへの扱いに慣れ、集中できない小さな子どもにでも相応の対応をいただけます。
【礼儀を重んじる先生】
もちろん先生ですので礼儀が必要なのはいうまでもありませんが、
- お歳暮・お中元は必ず
- 発表会のあとにお礼を包む
- お月謝は必ず新札(働く親にとっては地味に大変)
という、レッスンマナー以上のところでの気遣いを求められる教室もあります。
昔は多かったけれど今は少なくなった…という話も聞きますが、親の負担にもなるものなので、調べられれば知っておきたい情報です。
こういった情報はネットではあまりわからないので
お友達などを通した口コミ情報がとても大切になってきます。
【お若い先生】
お若い先生だと、子どもも「お姉さん」風に親しみやすいし、一生懸命教えてくださるという利点があります。
一方、ご出産やお子さんの行事等で急な休みやレッスン変更、あるいは教室の停止なんてこともありうることに注意が必要です。
体験教室に参加しよう
体験教室には、候補の教室を複数個参加しましょう!
体験教室でないと、他の教室の生のレッスンをみて比較するという機会はありません。
ここで先生や教室の雰囲気、子どもへの接し方を見ることができます。
また、疑問点を直接先生に伺うことができます。
私も娘の(2回目の)教室選びの時は3つの教室の体験に伺いました。
それぞれ素晴らしいところが多くありましたが、今の教室に決めた理由の中には
- 子どもが先生と話していてリラックスしていたこと
- 先生が第一声に「お母さんのご方針をまずお伺いさせていただけますか」と家庭本位で進めようとする姿勢を表してくださったこと
- お部屋が綺麗で片付き、雰囲気が暖かったこと
- 先生の子どもへの接し方に好感がもてたこと
という、体験しなければわからなかったこともあります。
ぜひ、体験教室に参加させることをおすすめします。
以上に見てきました【ピアノ教室を選ぶ視点】を踏まえながら
ピアノ教室の種類を分類し、それぞれのメリットデメリットを考えていきたいと思います。
ピアノ教室の種類分けとメリットデメリット
個人レッスン型
個人の先生が教室を開いているタイプです。
【マイペース型】
規模が小さく、発表会はないor数年に1回程度。
- (+)ピアノに慣れ親しみながら自分のペースでレッスンできる
- (+)人数が少ないので、急病・用事等による振り替えが柔軟にできる
- (-)発表会がなく、他のお友達との交流や進み具合の相対的確認がしにくい
- (-)教室を縮小・閉鎖する可能性について確認が必要
【旧来型】
昔からあるタイプの教室。30~50人程度の規模で、ほぼ毎日レッスン日がある
- (+)多くの人数と幅広い年齢層を対象にしているご経験ある先生が多いため、指導ノウハウが豊富で安心感がある
- (+)グループレッスン型に比べ、月謝の上げ幅は少ないことが多い
- (+)1つの教室で発表会を開催できるため、適度なアットホーム感をもちながら発表の場を体験できる(親も毎年ほかのお子さんの成長も見れて感慨深い)
- (-)時間いっぱいに生徒がいるため、振替の融通が利きにくい(日曜に対応してくださる先生もいらっしゃいます)
- (-)レッスンの柔軟性はマイペース型に比べれば低い
【連携型】
規模は【マイペース型】程度で10人前後の生徒数だが、小さい規模の近隣教室が連携して合同発表会を開催するなどしている
- (+)人数が少ないので、1人にかける指導が手厚く子どもに合わせたレッスンができる
- (+)振替えも柔軟にできる
- (-)合同発表会なので、子どもも見知らぬ人たちの前での発表でより緊張する。また、合同することで前の教室の発表が終わるまでの待ち時間が多くなる
- (-)他の教室との調整が必要になるので、問題を教室固有で解決できない場合がある
【出張型】
私の住む地域ではなさそうでしたが、先生が自宅に来てくださる出張型のレッスンも存在します。
- (+)子どもが慣れた自宅でリラックスしてレッスンできる
- (+)妹や弟がいるとき、自宅に居られるので安心
- (-)月謝が高い
- (-)家の掃除・先生のおもてなしをする必要がある
- (-)他の友達との競争・切磋琢磨がしにくい
グループレッスン型
ヤマハさんやカワイさんなど、大手楽器メーカーの音楽教室があります。
「ピアノを習う」というとき、一番接しやすいのがグループレッスン型ではないでしょうか。
個人型とは違い、組織で行われていること、複数人が一緒になってレッスンすることが大きな特徴ですので、 親は安心感をもって教室選びをすることができます。
ただ、個人に応じた対応やピアノ技術の向上の面では、個人レッスンに比べると充足できない部分も考えられます。
- (+)お友達とレッスンできるので、子どもがモチベーションをもって臨める
- (+)多くの先生から子どもに合う先生を選ぶことができる
- (+)子どもの発達に合わせた指導システムが研究されている
- (+)毎年大きな発表会が開催される
- (+)作曲、他の楽器などプラスαで学ぶことができる
- (+)問題が起きた時、組織で対応してくれる
- (-)グランドピアノではなく電子ピアノのレッスンが多い
- (-)自分のペースでレッスンができず、周りに合わせる必要がある
- (-)レッスン日の融通が利きにくい
- (-)プラスαのレッスンや年齢により月謝が上がる機会が多い
- (-)先生との個人的人間関係は希薄(+に作用することもあるかもしれません)
全体的にピアノを本格的に習うというより、幼児が音楽に慣れ親しむという雰囲気です。
ピアノの技術を上達させたいという場合、先生との1対1の個人レッスンを申し込むこともできます。
ただこれも月謝が必要なので、個人型より費用がかさむことが多いです。
結局、上で掲げたメリットデメリットも、人によってはメリットがデメリットになったりデメリットがメリットになったりすることもあると思われます。
親子の方針と教室の方針・雰囲気とが合うという点が一番のポイントであると考えます。
長文にお付き合いいただきありがとうございました。