ママモスタディ

わが子にピアノを習わせたい!ピアノのメリットデメリットと親の心構え

幼少期にピアノを習うと、脳にいい!ということが広まっています。

脳科学者澤口敏行先生が、脳の発達にはピアノ、と発信されていることがメディアで大きく取り上げられたのも影響していると思われます。

 

幼少期にはピアノ、といっても

ピアノはほかの習い事と比べて質が違い

「練習が苦痛だった」

「練習から逃げ続けてやめた」

といったご経験をもつ親世代の方々も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

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私と夫は親戚に音楽関係者は1人もおらず

自分たちも音楽とはかけ離れた分野で仕事をしていますが

2人とも3歳から成人するころまでピアノを習っていました。

17,8年続けた習い事はピアノだけです。

 

2人に共通していたのは

小さい頃は練習が嫌で嫌でしょうがなかった。

でも、親の能力を超えて自分で好きな曲が弾けるようになったあたりから

ピアノが楽しくて仕方なくなり、ストレスが発散できる趣味になった。

という点です。

 

一方、同じようにピアノを習っていた私の姉は

ピアノを好きになれず、中学卒業と同時にピアノを辞めました。

でも、ピアノが自分の生活にもたらしたメリットは感じているとのことで

自分の子どもにはピアノを習わせています。

 

ピアノを弾くことは人生の財産です。

でも、小さいころのピアノのレッスンは

子どもにとっても親にとっても「苦労」を伴うものです。

今回は

  • ピアノを習うメリットデメリット
  • 親はどういう姿勢で臨んだらいいのか

という点についてご紹介し

そのうえで最も重要な

  • ピアノ教室の選び方

について、次回ご紹介したいと思います。

 

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ピアノを習うメリット

脳の発達にプラス

東京大学の学生に「過去に行っていた習い事」を聴取した結果、

水泳の次にピアノが上位にランクインしたというのは有名な話です。

<出典:東洋経済ONLINE>

toyokeizai.net

 サッカーや野球や書道や英会話を含む言語は

そのレベルを差し置けば、特段「練習する」という行為をおこわなくても

ルールとお手本を理解するだけで、自分も実践することができます。

言語も?と疑問に思われるかもしれませんが

何も英会話は勉強しなくても

私たちが日本語を取得したのと同じように、英会話圏で生活し英語しか耳に入ってこない状況で半年も過ごせば、自然と話せるようになるものです。

(スポーツや外国語の習い事を否定しているものではなく、レベルの高さを問わなければ練習しなくても「行う」ことだけはできるという意味でピアノとの違いを述べているものです。それぞれの習い事の有用性は十分認識しているものですので念のため)

 

でも、ピアノは違います。

耳でピアノを聴いていても弾けるようになるものではありません。

お手本をみていても指を同じように動かせるものではありません。

  • 楽譜を見て音符を理解すること
  • 楽譜を暗記すること
  • 右手と左手を異なるリズム・音価で演奏できるよう動かすこと
  • 楽譜の「先」を見ながら「その前」を演奏するという「先読み」行わなければならないこと

ピアノを演奏するためにはこれらの技術と能力が必要になり、この技量を高めることが

  • 脳の運動機能・知的機能の発達
  • 海馬(脳の暗記分野)の発達→記憶力の向上

など、全体的な機能を高めることにつながるとのことです。

<ご参考:ピティナHP 澤口俊之先生へのインタビュー>

www.piano.or.jp

 

音楽の授業に困らない

ピアノは万能楽器です。

  • 両手の指を動かし楽器を演奏できること
  • 楽譜をひととおり読めるようになること

これで学校での音楽の授業で困ることはありません。

むしろ、「ある程度のレベルのピアノが弾ける」ことが自分の自信となり

学校での学芸会や校歌合唱、式典などの機会で演奏者として活躍することができるなど

自分の自信につながります。

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教養力を高め、豊かな人間になる

「ピアノを習う」というのは、ピアノの技術だけを高めるものではありません。

今でも音楽には流行り廃りがあります。

それは昔も同じで、「その時代にその音楽が作られた」ことには

そこに歴史的な背景や時代の流れ、作曲者の産まれた環境などが大きく影響しているのです。

基本的にピアノでレッスンする音楽は古典的なものが多いです。

有名なベートーヴェンやショパン、モーツァルトなど 

音楽家名と曲名は知っていても、その曲が作られた歴史的経緯や作曲家自身の事情などを知っている方はあまりいないと思います。

ピアノを習い、有名な作曲家の曲を練習する中で当然これらの知識も取り入れられていきます。

有名なベートーヴェンの曲「エリーゼのために」と「月光ソナタ」。

この2つは、ベートーヴェンが恋した女性それぞれにささげた曲であるということをご存知ですか?

エリーゼのためには「テリーゼ」という女性のために作曲されたものの、ベートーヴェンの字が汚かったため「エリーゼ」と認識されたとか。

「月光ソナタ」も、身分違いの気高い女性ジュリエッタのために作られた美しい曲です。

そういう背景を知りながら音楽を聴くと、ひときわ感銘深く感じます。

大人になって社会に出て、国内でも海外でも活躍の場を広げたときに話題の1つにでもなるでしょう。

「音楽に関する教養」を持つことは人間の幅を広げ、相手に「豊かな人」という印象を与えます。

 

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感受性・表現力・リズム感が養われる

曲にはドラマがあり、それは音の強弱やスピードなどで自分で表現します。

この訓練をすることで、感受性を豊かにし、感情を表現する力が養われます。

「音楽が人の心を打つ」というのは今も昔も変わらないものです。

人間はなぜ音楽を好むのか?

なぜ音楽に感動するのか?

誰しも、感動して心震えた曲が1つ2つあるはずです。

それは古典的な音楽でもポップンミュージックでも同じです。

言葉で説明するのは難しくとも、音楽に感動するという事実は揺るぎないものです。

この「感動」をピアノを媒体として自分が「表現」できることで、感受性と表現力の豊かさを養うことができます。

また、難しいリズムをこなしリズム感を高めることで、そのリズム感がスポーツに役立つことも考えられますし、思春期にはちょっと難しいポップミュージックなどもスッと歌える姿が同世代に格好良く見られたりするかもしれませんね^^

 

ピアノを習うデメリット

毎日の練習に時間と根気が必要

ピアノのデメリット(というより難点)は、何より毎日の練習を必要とすることです。

しかも最初のうちは、楽譜も読めない手もうまく動かせない状態からはじまるので、

親もつきっきりで見てあげなければなりません。

子どもにとって、30~40分間ずっと座っているというのは苦痛なものです。

最初は達成感も少なくあまり面白くありません。

これを続けていくという根気と、毎日30~40分ピアノの時間に割かなければならないという物理的要因が、ピアノを習う敷居を高くする大きなファクターであると思われます。

 

高めの費用

すべての習い事においてお月謝が必要なことは 共通していますが、ピアノはそれに加えて

  • 初期投資(ピアノ購入。幅がありますが30万~150万円程度)
  • 発表会や(出る場合は)コンクール費用 1回5000円~1万円程度
  • 教材・楽譜代金

※費用は私が調べた大体の数字です。選択するピアノや教室により変動があります

といった出費があります。

ピアノの購入は必須ではありませんので

電子ピアノなどで代用することもできますが

やはり、鍵盤の重さや音の出方、強弱の表現など

実際のピアノとは雲泥の差がありますので

ピアノを習おう!という場合にはピアノ本体を練習に使うことをおすすめします。

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習う前に知っておくべきこと

ピアノはメリットの大きい習い事です。

でも、毎日の練習が大変で早々に辞めたくなることもあると思います。

自分や周囲の経験から私が断言できるのは、

ピアノは続けることに意味がある

ということです。

ピアノは、辞めてしまうとその先指が動かなくなります。

プロのピアニストは1日ピアノを弾かないだけで、数日かけてその1日を取り戻さなくてはならないそうです。

また、途中のレベルでやめてしまっては、その先の難易度の高い曲を弾くことができたときにもたらされる感動と達成感、音楽への理解を深めることができません。

そのため、「ちょっとやそっとで辞めない」という覚悟をもってピアノを始めることが必要であると思います。

 

 

 

親と子どもが練習に臨む姿勢

 メリットで掲げた脳の発達には、脳がドーパミンを発しているとき=快感・意欲・幸福を感じているときに最も効用があるとされています。

なので、ピアノも常に楽しく嬉しく練習できれば言うことがないのですが

そういうわけにもいきません。

子どもが「できないこと」を「長い時間かけて訓練する」ということ自体に

多少は不快感を伴います。

でも、その不快感の先には「できた!」という達成感があります。

先に掲げた脳科学者澤口先生も、ピアノについては「子どもはもともとドーパミンの数値が高いので、訓練と思って取り組んだり、嫌々でも取り組んだほうがよりいいと思います」と述べられています。

もちろん楽しく行い、肯定してあげながらレッスンするのが一番ですが

どうしても子どもも嫌になり、投げ出してしまうこともあると思います。

そんな時は一呼吸おいて休息をとり、

好きなおやつでもたべたり

テレビでも見て

切り替えて練習する。

あるいは「ここが踏ん張りどころ」と思って

練習を続ける。

いずれにしても、「もういやだ」という子どもの声を受け止めることは必要ですが

それに従うことなく、「つらいときもあるけれどその先に素晴らしいものがまっている」ことを親子一緒になって求め続けていくことが、ピアノの練習に必要な姿勢ではないかと思います。

 

長文ご覧いただきありがとうございました。

次回は、【ピアノ教室の選び方】について記載したいと思います。