ママモスタディ

子どもの「なんで」質問攻め!あいさつのように「なんで」を繰り返してくる子どもへの返答に悩むママ・パパへ

「帰ったらうがい手洗いしようね」

「なんで洗うの?」

「お外のばい菌をね、おうちの中にもってこないようにするためよ」

「なんで?」

「…せっけんが、ばい菌をやっつけてくれるからね」

「なんで?」

 

 ・・・イラッ

 

とするようなこと、多くのママパパにご経験があることだと思います。

 

はじめは子どもの言葉や思考の発達に驚いていた親も、

こう日常の挨拶のように軽く「なんで?」と質問攻めにされると

答える気がうせてしまうのも無理ありません。

 

「なんで」「どうして」にもう疲れた!

「疲れた」と感じているということは、お子さんの疑問に一生懸命答えようとされている証拠であると思います。

 

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この記事では、そんなご両親や保育者が子どもの

「なんで」「どうして」に向き合う方法について

私自身の体験も踏まえながらご紹介します。

 

子どもが「なんで」「どうして」と言うのはなんで?どうして?

何故子どもは「なんで」というのでしょう。

 

成長の1つ

「なんで」「どうして」期は

心理学上「質問期」という、発達過程で起こる大切な過程です。

3~4歳、早いと2歳くらいから、言葉が一人前になってくると始まります。

 

もちろん子どもは親に意地悪で言っているわけではなく

子どもが世の中の事象に対して、知的好奇心や探求心を抱く

大きな成長なのです。

そのため、この時期の「なんで」を大事にしてあげることで

子どもが成長したとき、「なんで」という疑問を

自分の力で解決しようとする意欲につながります。

 

親とコミュニケーションをとりたい

全く意味のない言葉に対して「なんで?」と言ってくるとき、

あるいは「なんで?」を何回も 繰り返してくるとき

子どもは「正解」を知りたいのではなく

単に親と会話をしたい、親の反応を見てみたい

という気持ちから発することもあります。

こういう時にまで「ちゃんと正しい答えを言ってあげよう」と頑張ると

エンドレスの「なんで」に

ムキーッとなってしまう可能性もあります。

 

親の対応① 無視はしない

子どもが「なんで」を言うとき、上のような理由があります。

いずれにしても、親がこれに応えようとすることで

  • 成長したとき、疑問を解決してみようとする意欲につながる
  • 自分の疑問に親が向き合ってくれるという安心感を得られる

という大切な効果があるので

何も答えない、発しない

「無視」

という対応だけは避けたいところです。

 

でも、自分の言うこと1つ1つや

こちらとしては「どうでもいい」と思っていることについて

しきりに聞かれる「なんで」に応じなければならないとすると

私たち大人は自分自身の行動をいちいちストップせざるをえず

どうしてもストレスが溜まるものだと思います。

 

そうであれば、応じ方を工夫し

「なんで」から生じた会話を

自分も子どもと一緒に楽しんでみる

という発想に転換してみたいと思います。

 

 

 

親の対応② こちらから会話を広げてみる

 子「それなに?」

親「卵かけごはんよ」

子「ぼくも食べたい」

親「生卵はちょっと危ないからね、もう少し大きくなってからにしようか」

子「なんで?」

親「卵とかの生ものはね、火で焼いたりしないとばい菌が死ななくて、お腹にそのままはいっちゃうからね。」

子「なんではいっちゃうの?」

親「ほら、火ってあつーいでしょ。ばい菌はあついの嫌いなんだよ。ちゃんとばい菌やっつけてから食べないとね。ほら、卵のほかにも火で焼かないと食べちゃいけないものあるんだよ。何かなー?」

子「え~わかんない」

親「ヒントです。〇〇君がカレーライスに入っているもので一番大好きなものです!」

子「わかった!おにくだ!」

親「ピンポン!お肉もちゃんと火で焼いて食べようねえ」

 

子どもが発した疑問から、

じゃあこの場合はどうだろう

こういう時はどうだろう

そういえばこんなのもあるよね

のような形で、親の側から話を膨らませてみます。

基本的に親子の会話は主導権が子どもにあるべき(親は聞き手であるべき)ではありますが 

なにも親がイライラしながらその会話をずっと耐えることが要求されるわけではありません。

親が楽しむ=子どもも楽しめる

というのがすべての子どもにとって共通です。

そうであれば、親も自分の側から話題をふって、こちらのテリトリーで楽しんでみてみましょう。

 

親の対応③ 意味のない「なんで」には子どもの意図を考えてみる

その質問、意味あるの?

と思っちゃうことも聞かれることありませんか?

 

<子どもにとっては当たり前でない内容の場合>

親「今日は3日だねえ」

子「なんで?」

一瞬、え?って聞き返したくもなりますが

日常を生活するうえで

大人にとって「当然」であることが

子どもにとっては「初耳」であることがほとんどです。

なので、この場合

「昨日2日だったんだから今日は3日なのが当たりまえでしょ」

というところではありますが、

数字とか日にちとかって、そういえば当たり前のように受け止めてたけど

子どもにとってはカレンダーというものがあること自体、これから知る知識なんだよなあ

と子どもの「なんで」の背景を考えてみると

一歩冷静に答えられるかもしれません。

 

<単に親と会話したいだけなのかどうかを探ってみるといい場合>

親「のどかわいたね。お茶飲もうか」

子「なんで?」

 この場合、親はもう「のどが渇いた」というお茶を飲む理由を述べています。

なので、子どもは意味のない「なんで」をあいさつ代わりに使い

親と話したいだけなのかもしれません。

一方、「お茶」という言葉に「なんで」を発している可能性もあります。

子どもは「お茶」ではなく「ジュース」が飲みたかったのかもしれません。

なので、こういうときは

「ママはのどか湧いたらお茶飲むんだよ~。おいしいから。〇〇はどうする?」

と、子どもに選択肢を与えてみるといいと思います。

この質問にはさすがに「なんで」は返さないでしょう。

返してきたとしたら、それは明らかに親と会話したいだけです。

 

親の対応④ 「なんでだと思う?」返しは危険?

私も自分の娘から「なんで」攻撃を受けた時

どうすればいいのか、いろいろと調べました。

その時親の対応としては

逆に「なんでだと思う?」と切り返してみる

ということが多く記載されていました。

それにより、子どもの面白い発想を聴くことができ

また、子どもも自分自身で考える力がつくというものです。

 

なるほどと思い

さっそく試してみると

 

見事に玉砕。

 

「なんでママが聞くの!私が聞いてるんだよ!」

「わかんないよ!!!」

 

逆切れを招いてしまうことがしばしば・・

 私の聞き方が下手だったのかもしれませんが…

 

どうしてなのか考えたのですが

子どもが「なんで」をこんなにも躊躇なく発する相手は、

ほとんどが親です。

子どもは、親は万能であり

なんでも正解を知っている存在。

そして、自分の疑問に答えてくれる存在。

そう信じているから「なんで」を発するのに

逆に同じ質問をそっくりそのまま切り返されてしまうと、

「突き放された」

と拒絶の意図を感じてしまうのかもしれません。

 

なので、うちの子には「なんでだと思う」返しはタブーでした。

 

ただ、ある程度私自身の考えをいったうえで

「うーんママは〇〇だと思う。あなたはどう思う?」

と意見を求めることについては

特に逆切れを招かなかったですので

「話を広げる」という手段での「なんでだと思う」返しは

有効であると考えます。

 

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親の対応⑤ わからないときは一緒に調べる

子どもは親が万能であると思っていても

親だって分からないこともあります。

「地球はどうして回ってるの?」

「どうして時計は12までしか数字がないの?」

なんて、科学的なことを聞かれた時には、

逃げたい気持ちになりませんか(私だけでしょうか)。

 

そんなときおススメなのが

分からないことは「わからない」と言う。

そして子どもと一緒に調べる

 

ということです。

親も分からないことがある。

だから自分で調べ、自分で解決していく。

そういう姿を見せることも、子どもにとって大きなプラスであると思います。

 

辞書のススメ

分からないとき、まず何を使って調べますか?

私はスマホです。

自分が疑問に思ったら、ネットで調べます。

それは、自分がもうさんじゅうピー年生きてきて

ある程度の知識と常識を持っているため

ネットの情報を見ても

「これは信じていい」「これはどうなんだろう」

という、情報の正確性についての判別がつくからです。

 

一方、子どもはどうでしょうか。

何が正しくて何が正しくないのか

それが分らないから、「質問」をたくさんする段階です。

まだまっさらな状態の子どもが、何かを調べるときにまず使うべきツールは

信用ある書籍であると思っています。

 

この点、子どもの疑問へのとっかかりとして

辞書がとても役に立ちます。

この前、七草がゆを食べているときに

「ななくさってなに?」と聞かれ

辞書から七草についての理解を広げることができました。

 

子どもも、学校で勉強していくうえで

辞書を引く、という習慣を付けさせることは

正しい知識の広がりに大いに役立つものであると思います。

 

ただ、日常の疑問に答えるための辞書は

薄いものではなく、あつーい「ザ・辞書」といったものがおすすめです。

あらゆる事象が掲載されています。

ちなみに私は三省堂の大辞林を使っています。

大辞林第3版 [ 松村明 ]

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大辞林に並ぶのが、岩波書店さんの広辞苑ですね。

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感想(8件)

大辞林は現代語主義、広辞苑は歴史主義というように言われています。

ちょっとお高いですが、子どもが大きくなっても使えますし大人自身も使えます。

 

図書館に行こう!

 辞書でもわからないこと、たくさんあると思います。

「地球って誰がつくったの?」

と聞かれたときには、答えに窮しました。

でも、子ども用の宇宙の本や科学の本って図書館にたくさんあります。

そして分かりやすく記載されています。

「図書館は知識の宝庫」

それを子どもに伝える意味でも、一緒に足を運び、一緒に調べてみる。

親も初めて知ることもあり、子どもと一緒に成長する。

図書館には素敵な出会いと経験がたくさんつまっています。

 

親の対応⑥ 「そこに疑問をもつの!すごい!」感心してみせる

(ネズミが出てくる絵本を読みながら)

子「ネズミさんはなんで指が4本なの?5本じゃないの?」

親「そうだね、人の指は5本あるもんね」

子「なんで?」

親「よく気が付いたねえ。ママも〇〇に言われて気づいたよ。〇〇は絵本の細かいところも見ているんだね。動物によってさ、指の本数とか足の本数とか、いろいろ違うんだね。虫さんもたくさん足あるもんね」

 

 「なぜネズミの指が4本なのか」

その正解は、きっと一般の大人でも答えられないと思います。

「生物の進化の過程」でひとくくりにできることを

子どもに説明することは困難です。 

でも、「ねずみの指は4本」というところに気づいた子どもの視点には感心すべきところがあります。

そこを素直に表現してみるのはどうでしょうか。

「そういうもんなんだ」

という答えであったとしても、

子どもは自分の疑問を肯定的に親に受け止められ

満足することと思います。

 

 

子どもの「なんで」を

一緒に楽しみながら

親もその「なんで」を解決するにあたって一緒に成長していけたら嬉しいですね。

 でも、どうしてもイライラするときは

一度、「ちょっと考えてみるから待ってね」と言って

冷静になってみるのも手かと思います。