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保育士試験・実技試験の受験録~造形表現に関する技術編~

保育士試験の2次試験・造形表現に関する技術についての記事です。

 

※音楽表現・言語表現に関する技術についての記事はこちら

(筆者は言語表現の試験を受けていないので、主に音楽表現の記事になります)

 

造形表現に関する技術試験、平たく言えばお絵描きの試験ですが

人前で緊張しながら行う音楽・言語の試験とは違い、筆記試験と同じような雰囲気で受けられる試験のため、選択される方はおおいのではないかと思います。

でも造形の試験にも落とし穴はあります!

 

筆者が造形試験のために準備したこと、

試験を受けてみて分かった注意事項など

これから受験される方にとって、少しでもご参考になる内容をつづりたいと思いますのでどうぞお付き合いください。

※地域によって試験状況にも細かな差異があると思います。ある地域の様子の1例として受け止めていただければと思います。

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 造形を選ぶと、2科目の受験開始時間に大きな空白時間が生じる可能性大!

 音楽表現に関する技術の記事にも記載しましたが、

造形の試験を選択すると、もう1つの科目との間に生じる空白時間が5時間以上生じる場合もあります。

 一方、音楽+言語を選択した方の場合、この空白時間が少なくてすむ場合が多いです(1~2時間程度)。

 

ご参考にタイムスケジュール一部を添付します。

 ※時間が書いてある欄が各科目の試験開始時間です。

  左から順に 造形・音楽・言語 となっていて、2列記載しています。

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試験科目を選択される際には、この空白時間についても考慮要素としてもいいかもしれません。(筆者は、受験申込時に実技試験のことを全く考えていなかったので、このようなことも知らず安易に造形を選択しました・・。)

 

試験会場で伝えられた「造形表現の注意事項」

2科目の試験が始まる前、まずガイダンスのようなものが行われます。

そこで配布された注意事項のうち、造形表現に関するものはこちらです。

★試験にあたっての注意事項

  • 試験開始10分前から試験の説明を行うのでそれまでに着席すること。
  • 試験開始は45分間。試験開始15分後までは途中入室を認める。
  • 試験時間中の退室はできない。体調不良などの一時退室は認めるが、試験終了までに着席し解答用紙の提出ができない場合、試験は無効となる。
  • 鉛筆またはシャープペンシル(HB~2B)・色鉛筆(12~24色程度、本数制限なし)、消しゴム、筆箱(鉛筆立て可)、腕時計(置時計不可)、受験票以外は机の上に置いてはならない。ただし鉛筆削りは、試験開始前に試験監督員の許可を得て机上に置き使用すること。
  • 試験開始前に、試験監督員の指示により解答用紙に受験番号と氏名を記入し、指定の貼り付け欄に「受験番号シール」(注:受験票と一緒に届きます)を2枚貼付する。
  • 解答用紙を試験室外に持ち出した場合、試験は無効(問題用紙の持ち帰りは可能)。

 

造形試験に使った色鉛筆は?

造形試験は色鉛筆選びが重要です。

なぜかというと

造形試験はとにかく時間がない

からです。

45分で19センチ✖19センチの紙面をすべて色で埋めるわけですが、

そのほかにも「保育士と子どもを〇人描くこと」やら「外の風景」やらいろいろな条件を必須とされるので、その構想を考えすべての条件に一致した内容を描くだけでも

45分じゃいっぱいいっぱいです。

そのため

発色がよく、滑りがよく、色塗りの時間をすこしでも短縮し、かつ美しく塗ることができる色鉛筆が求められます。

色鉛筆は、受かるための武器(道具)という意識をもつとベターです!

 

色々ためした結果、私が試験当日に持って行った色鉛筆はこちらです。

 

トンボさんの色鉛筆と迷いましたが、実際に使ってみて自分の手にしっくりきたのと、【滑りやすさと発色の良さ】という目的にかなっていたのでこちらにしました。

<トンボ24色> 

ちなみに、12色にするか24色にするかという選択ですが…

12色

  • 色の選択幅が少ないので色を選んでいる時間が少なくて済む
  • 机の幅をとらない

24色

  • 鮮やかな色合いを出せる
  • 人物の服色などが重複しないですむ

というメリット(それぞれ裏を返せばデメリット)がありますので、ご自分に合うほうを選択されればよいかと思います。  私は、12色だとどうしても背景や人物に着せる服の色がかぶってしまい、逆に色の選択に悩む時間ができてしまったので24色にしました。

下書きには何を使う?

描画に、下書きなしで作成することができるすごい方もいらっしゃいますが

私は下書きなしではとても描けなかったので、どんな鉛筆を使って下書きをするかということに苦心しました。

というのも、やはり時間がないので、最小限の手間で下書きを済ませたかったのです。

練習当初は、

  • まず見えない(消す必要のない)肌色を使って下書きをする
  • そのあとこげ茶ですべての絵の輪郭を作る

という作業をしていたのですが、とにかく時間がかかります!

そこで、「消せる色鉛筆」の「ブラウン」で最初から下書き兼輪郭づくりをする、という手法に落ち着いたのですが…

試験を受けてびっくり!

試験会場で提示された用紙は、色鉛筆が消しゴムで消せるではありませんか!

どうやら調べてみると、試験には「ケント紙」というものが使われているそうで

消しゴムの効果が発揮しやすい上質な紙になっているようです。

 

そのため、試験ではこげ茶でガシガシ下書き兼輪郭を描く

という方法で時間が短縮されました。

(※あくまで筆者自身の感想です。また、今後画質変更もあるかもしれませんので、ご自身の判断でご用意ください)

 

鉛筆削りは使うの?

結論からいうと、本番では使いませんでした。

でも、芯が折れたら大変!と思い用意はしておきました。

鉛筆削りは、注意事項によれば

「試験監督員の許可を得れば机の上においてよい」

ということですが、具体的にどう許可を得るかというと

試験開始前、試験監督員から試験に関する説明があるときに

「鉛筆削りを使う人は、(数名の)試験監督員が回りますので、挙手のうえ監督員に鉛筆削りをみせてください」

と言われるため、 

手を挙げてサッと見せて、「OK」をもらえば机の上においてよい…

という感じです(わりと簡単に終わります)。

不正防止のために、許可を必要としているのですね。

 

色鉛筆の工夫いろいろ

色鉛筆の種類の決め方とも関連しますが、

色鉛筆は

受かる絵を描くための道具

という最重要ツールです。

 

試験会場でも、受験者のみなさんがいろいろな工夫を凝らしているのが分りました。

私が工夫したことを含め、こんな工夫が考えられるよ!というものをご紹介したいと思います。

  • 鉛筆立てを用意し、そこに色鉛筆を立てる→机のスペース確保!
  • 使う色とあまり使わない色を分けて箱にいれておく。
  • 色鉛筆の並び順を、使う頻度が高い順番にしておく。
  • 消しゴムは2つ以上用意しておく(折れた場合や、濃い色鉛筆の色が消しゴムにうつってしまったとき用)
  • 念のため、もう1種類の色鉛筆パレットを用意しておく(折れたり落として時間がなくなったり…あらゆる事態を想定して!)

平成30年度前期試験の設題と、描いた絵(再現)

筆者が受験した設題はこちらです。

【事例】を読み、次の4つの条件をすべて満たして、解答用紙の枠内にその情景を描きなさい。  

【事例】  H保育所のお誕生日会で、1歳になった子どもたちのお祝いをしています。きれいに飾り付けられた保育室で5歳児クラスの子供たちがプレゼントをあげたり、歌を歌ったりするなど楽しく過ごしています。  

【条件】 お祝いをしている様子が分かるように描くこと。 保育室の様子がわかるように描くこと。 お祝いをしている子ども、お祝いをされている子ども、保育士をそれぞれ1名以上描くこと。 枠内全体を色鉛筆で着彩すること。

 

実際に描いた絵を再現すると、こんな感じです。

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設題から読み取れるのは、

「お祝いをしている子ども」

「お祝いをされている子ども」

「歌をうたっている子ども」

「保育室の装飾」

「保育士」

これらを盛り込むことが合格点をとる要件ということです。

 

本番では、要件を満たすことにいっぱいいっぱいになっていて…

 

すべて描いてから気づきました。

 

1歳の子どもを立たせていいのか・・?

 

ふつう、1歳だったらまだ歩いていない子どももいるし

お祝いの間、転んだりしたら大変だし

座らせていますよね。

 

しまった・・。

 

あわてて、しりもちをついてしまったとき用に

足元に敷物を描いたのでした(涙)。

 

保育士としての配慮がなく、適格なしと判断されてしまったらどうしよう…

 

不安になりましたが、意外にも点数は50点中47点。

 

子どもの造形感覚を養わせる、という観点から、

明るく楽しい保育室の様子を、紙面上に目いっぱい描くというのが大事なんだなあと思いました。

 

 

以上が造形表現に関する技術の、受験録になります。

試験の準備編については、こちらの記事にも詳細を記載していますのでご参照ください。

 

そのほか、保育士試験の記事こちらもどうぞ!