ひな祭りに向けて子どもと読みたい絵本
バレンタインデーが終わると、ひなまつり一色になりますね。
節分を終えたころ、そろそろおひなさまを出しましょう…という女の子のご家庭も多いのではないでしょうか。
女の子はおひなさまが大好きですね。
自分のために飾られる、おもちゃではない特別な美しい人形。
細かい刺繍が施された着物にキラキラした小物、おひなさまとお内裏様の整った顔立ち。
部屋にちょこんと座って、毎年家族を見守っていてくれるその姿に、子どもも特別な思い入れを抱くことでしょう。
もちろん男の子も、保育園や幼稚園での行事遊びを通して、おひなさまに興味を抱くこともあると思います。
お子さまがおひなまつりに興味を持ち始めたら、ひなまつりをテーマにした絵本を読んであげるのはいかがでしょうか。
おひなさまの由来や、ひなまつりに食べるものやその意義も、絵本で子どもにわかりやすく教えてあげることができます。
おうちのおひなさまに三人官女や五人ばやしが居なくても、凝ったちらし寿司が作れなくても、絵本を読むことで子どもは知識と想像力を持つことができます。
我が家でも毎年この時期になるとひなまつりの絵本を読み始めます。
その中でも子どもが好きでよく読み、内容が豊かだなと思った絵本についてご紹介したいと思います。
※付記した対象年齢は、私個人が推奨する年齢です。
みんなでおひなさま!【1~2歳向け】
小さいお子さまに読みやすい、数ページの仕掛け絵本です。
おじいちゃんおばあちゃんに素敵なお雛様を作ろうと頑張る子ぐまの女の子。
ところが風に飛ばされてお雛様が壊れてしまいます。
そこに子ぐまの男の子がやってきて女の子を助けてくれます。男の子は素敵なアイディアで大きなお雛様を完成させ、女の子もおじいちゃんおばあちゃんも大喜び。皆で楽しくひなまつりパーティをします。
男の子が作るお雛様が仕掛けになっているのですが、なるほど~と大人も感心するアイディアで面白いです。
ひみつひみつのひなまつり【2~3歳向け】
押し入れから出てきたおひなさまは太っていた!
主人公の女の子はおひなさまと一緒にダイエット(?)に付き合い、遊び、ひな壇の人形たちと楽しく触れ合います。でもそのことは家族にはひみつ。 女の子だけの特別の思い出です。お雛様と遊んだあと、女の子はおうちでちらし寿司などごちそうをたべ、おひなまつりをお祝いします。
絵も可愛く、ダイエット運動するおひなさまも生き生きと描かれ、おひなさまが身近に感じられる楽しい絵本です。
もりのひなまつり【2~5歳向け】
図書館の読み聞かせ会で紹介されたことをきっかけに読みました。
姉妹のおうちにあるお雛様を、ねずみのおばあさんがお世話しています。おばあさんの知り合いの子ネズミたちが、おばあさんに【お雛様とひなまつりパーティをしたい】と手紙をよこします。そこでお雛様たちはおうちを飛び出し、森にすむ子ネズミ達とひなまつりパーティを楽しみます。 そのあと、お雛様たちは急いでお家に帰り、身支度を整え、すましがおで人間に飾られます。
お雛様がねずみの子どもたちの願いをかなえるため一生懸命です。ひなまつりの由来や意味などは直接描かれていませんが、子どもの健やかな成長を願うという本来の意義を、子ネズミを通して描かれた素敵な絵本です。
ひなまつりのちらしずし【2~5歳向け】
主人公の女の子が、お友達を呼んでおうちでひなまつりパーティをします。
その中で、ちらしずしの具材に意味があること、はまぐりのお吸い物にも願いが込められていることなどを、お友達との遊びを通じながらお母さんが優しく教えてくれます。
絵も温かくてきれいで、比較的新しく作製された絵本なので現代の子どもたちの生活に沿っており、子どもにも理解しやすいと思います。
うちの子どもはこの本の影響で「エビ食べて長生きする~」とエビ大好きに。
去年のちらし寿司は、この絵本に出てくるちらし寿司と全く一緒のものを作ってみたのですが、子どもたちも大喜びでした。おうちのひなまつりとリンクできるのでおススメです。
ひなまつりルンルンおんなのこの日!【2~5歳向け】
子ども用に読み聞かせる簡単なおひなさまのお話の中に、お雛様の由来やひな壇の意味など、大人の知識を深められる詳細な解説も入っているため、お子様と一緒におひなさまについて勉強できます。子ども向けの内容は簡易なので5歳くらいのお子様には物足りないかもしれませんが、大人向けの解説を一緒に読んで勉強していくこともできるので幅広い年齢層で楽しめます。
なぜ桃の花を飾るのか、7段のひな壇に飾られたお人形や小物は何を意味しているのかなど、私もこの絵本で知ったことが多かったです。
また、最後にはひなまつりメニューの紹介や、子どもが製作できるおひなさまの作り方紹介などもあり、この一冊でひな祭りを楽しむことができます。
ひなまつりにおひなさまをかざるわけ【5歳~向け】
親代わりに育てた妹が病にかかってしまい、なんとかしたい兄は自分が作った木の人形に妹の病をうつして川に流す…
人間の形をしたものに、子どもの災いや病気を身代わりに背負ってもらい、それを川に流すことで【自分の子どもが健康で幸せに育ちますように】という親の願いを込めて行われた風習、それがおひなさまの起源であることを、主人公のきょうだいの深い愛情とともに描かれています。
兄の妹に対する愛情に乗せて、自分のお子さまに対する愛情を伝えながら、子どもがおひなさまに込められた意味を知ることができる素敵な絵本です。
おひなさまは単なるお祭りではなく、そこには子どもに対する深い深い愛情が込められていること。
絵本を通じてその気持ちをお子さまに伝え、家族でおひなさまを大切にしていきたいですね。
おひなさまの由来やそれにまつわる食事、ひな壇の意味などについても、別の記事にしたいと思います。
*ひなまつりの記事*
ひなまつりの由来についてはこちら
飾り方の種類と意味についてはこちら
ひな人形の種類や小道具の解説についてはこちら
ひな人形を飾る時期としまう時期についてはこちら